食生活を整えるために重要なこととは?規則正しい食生活のメリット

私たちは生きるために食事をとらなければいけません。
しかし、ただ食事を摂っているだけでは健康な体を維持することはできないため、きちんと食生活を整えることが重要となります。
現代はより便利な食品が多く登場しているので、栄養バランスが崩れていたり不規則な食事になっているという方は多くいるでしょう。

では、不規則な食生活を続けているとどのようなリスクが生じるのでしょうか?
また、食生活を整えることによってどのようなメリットがあるのでしょうか?

そこで今回は、規則正しい食生活について詳しく見ていきましょう。

食生活の乱れが引き起こすリスク

忙しい生活に追われて、食事の栄養面をしっかりと考えて献立を立てれていないという方はかなり多くいるのではないでしょうか?
しかし、そのような生活を続けていると、さまざまなリスクが生じる可能性があります。
そこでここからは、食生活の乱れによって生じるリスクについてご紹介していきます。

免疫力の低下

私たちの体は、外から入ってきたウイルスや細菌を排出するための免疫力を持っています。
しかし、栄養バランスのよい食事をとれていなければ、免疫力が低下してしまうと言われています。

免疫力が低下した状態だとウイルスや細菌と戦うことができないので、病気になる可能性が高くなってしまいます
風邪やインフルエンザにかかりやすくなってしまいますし、大きな病気も早く進行してしまうことがあるため、免疫力を高めておくことが重要だと言えます。

疲れやすくなる

食生活が乱れていると、体力が低下してしまって疲れを感じやすくなると言われています。
このような状態になると、普段当たり前に行っている日常生活の行動でもだるさを感じてしまい、思ったように行動ができなくなってしまいます。

また、疲れが溜まりやすくなっている状態だと、動くことすら面倒に感じてしまうため、肥満の原因にもなってしまいます。
肥満はさまざまな病気の原因となってしまうため、注意が必要です。

「最近疲れが抜けない」「疲労を感じやすくなった」と思っている方は、食生活の見直しが必要でしょう。

脳が働かなくなる

エネルギーを使っているのは、体だけではありません。
私たちの行動を決めたり、さまざまな指令を出す脳は、毎日多くのエネルギーを必要としています
そのため、必要となる栄養素がしっかりと食事で摂取できていなければ、脳は正しく働くことができなくなってしまいます。

そうなると、冷静に判断を下すことができなくなったり、何をやっても集中力が続かないという事態になりかねません。

食生活を整えるメリット

では、食生活を整えればどのようなメリットがあるのでしょうか?
規則正しい生活を行えば得られることについて、詳しく見ていきましょう。

集中力が高まる

毎日同じ時間に規則正しく食事をとることによって、集中力を高めることができると言われています。
その理由は、食事が私たちの体内時計に関わっていることが挙げられます。

私たちの体内時計は、24時間よりも少し長く設定されています。
そのため、朝に太陽の光を浴びたり朝食を食べることによって、体内時計のずれを修正することが必要となります。

これを行わなければ生活リズムが崩れてしまい、睡眠障害が発生してしまう可能性があります。
そのような状態が継続していると、体にも心にもさまざまな不調が出てきてしまうことが考えられます。

ただ、きちんと体内時計を調節することができれば、日中に活動的に動くことができ、より集中力が高い状態で過ごすことができるでしょう。

病気にならない体を作れる

私たちの体は、自分が食べたものによって作られていきます。
そのため、食事からバランスよく栄養素を摂取することによって、健康的な体を維持することができます

もしも普段から栄養バランスを考えない食事ばかり摂っていると、不要な栄養素ばかりが体内に入り、必要な栄養素は常に欠乏している状態となるため、体の機能が正常に働くことができず、病気の原因になってしまう可能性があるのです。
より健康な体を維持したいのであれば、食事を見直すことが重要です。

自律神経の乱れを防ぐ

私たちの体には、交感神経と副交感神経という2つの自律神経があります。
この2つの自律神経がバランスを保って働くことによって、より健康的で活動的な生活を送ることができるのです。

しかし、自律神経が乱れてしまうと心も体も疲れやすくなったり、不調が出やすい状態となってしまいます。
自律神経はストレスや環境の変化によって乱れやすいため、普段から食事によって乱れづらい体を作っておくことが重要となります。

腸内環境を整えることができる

腸内環境の悪化は肥満や肌荒れ、病気などさまざまなことの原因になると言われています。
そのため、普段の食生活で腸内環境を整えておくことは、多くの人にとって重要なのです。

規則正しい生活を行って必要な栄養素をしっかりと摂取していれば腸内環境が整うため、病気のリスクを軽減することができたり、体型を維持しやすい体を作ることができるでしょう。

規則正しい食生活の条件

ここまで、規則正しい食生活を行うことが私たちの健康にとって重要だということを解説してきました。
しかし、規則正しい食生活とはどのようなものなのか、よく分からないという方もいるでしょう。
そこでここからは、規則正しい食生活の3つの条件について見ていきましょう。
今後の食生活は以下の点を意識して献立を考えてみてくださいね。

栄養バランスの整った食事を食べる

毎日の食事で体に必要な栄養がとれていなければ、体の機能が正常に働くことはありません。
そのため、食事によってしっかりと栄養素を摂取することが重要となります。

しかし、どれだけ栄養の高い食事をとっていたとしても、そのバランスが崩れていると栄養素が十分な働きをすることはできないでしょう。
献立を考える時には、そのバランスにも注意して考えることが大切です。

1日3食決まった時間に食べる

規則正しい食生活では、食事をとる時間も重要となります。
どれほど栄養バランスの整った食事をとっていたとしても、毎日異なる時間に食事をしていると、体内のリズムが狂ってしまって摂った栄養素を十分に吸収することができなくなってしまうでしょう。

そのため、毎日同じ時間に3食をバランスよく食べることが大切です。
また、間食などが増えてしまうことによっても体内の代謝リズムが変わってしまうため、食事数も増やさないように注意しましょう。

適量を食べる

栄養バランスのよい食事でも、毎日必要な量以上を食べてしまっていては肥満やさまざまな病気の原因となってしまいます。
そのため、食事の量にも気を付ける必要があります

年齢や性別、その人の消費エネルギー量によって1日に必要となるエネルギー量は異なるので、まずは自分に必要なエネルギー量を理解することが大切です。
また、必要な量以下の食事をとっていても、体の中が飢餓状態となってしまうため、注意しておきましょう。

栄養バランスのよい食事のポイント

では、栄養バランスのよい食事をとるためには、どのような点に注意して献立を考えたらいいのでしょうか?
そこでここからは、献立を考える時に意識しておきたいポイントについてご紹介していきます。

主食・主菜・副菜のバランスを考える

栄養を十分にとるためには、主食・主菜・副菜のバランスを考えることが重要です。農林水産省が出している食事バランスガイドによると、1日に必要な食事の品数はご飯やパンなどの主食が5~7つ、野菜やきのこ・芋などの副菜が5~6つ、肉や魚・卵などの主菜が3~5つとなっています。
このバランスを意識して献立を考えるといいでしょう。

穀類をしっかりと摂る

ダイエットをしている方の中には、糖質を制限するという理由でご飯を控えている方もいるでしょう。
しかし、ご飯などの穀類には私たちの活動に必要不可欠なエネルギーが多く含まれています
そのため、しっかりと穀類をとることによって活動的に生活することができるため、穀類は毎食とるようにしておきましょう。

野菜や果物をたっぷりとる

野菜や果物には、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれています。
どれも体にとって必要な栄養素ですし、健康を維持するためには必要不可欠と言われています。

そのため、毎食野菜や果物の量に気を付けて献立を組むようにしましょう

食塩を控える

現代人は摂取するべき食塩の規定量よりも多くの食塩を食事からとっていると言われています。

体内の食塩の量が多くなると、肥満や高血圧、動脈硬化、生活習慣病のリスクが高まってしまいます
そのため、食塩の量はできるだけ控えるように注意しておいた方がよいでしょう。

最近は減塩の製品も多く出てきているので、そのような製品を選ぶことによってより健康的な体を目指すことが可能となります。

脂質は量と質を考える

脂質は肥満の原因と考えている方もいると思いますが、脂質も体を動かすために重要な栄養素です。

しかし、あまりにも多くとりすぎてしまうと、肥満やさまざまな病気の原因となってしまいます。
そのため、その量をしっかりと考えて、質のよい脂質をとるようにしましょう

脂質にも動物性・植物性があるため、バランスよくとることによって、活動的な体を維持することが可能となります。

まとめ

いかがでしたか?毎日当たり前のように行っている食事ですが、食べるものによって私たちの体は大きく変わっていきます。
そのため、普段から栄養バランスや規則正しい食生活ができているかどうかを意識して生活することが健康への近道だと言えます。

もしも今不規則な食事を続けているという方は、今後何かしらのトラブルが発生する可能性があるため、早めに食事のタイミングやバランスを改善しておいた方がよいでしょう。

この記事を書いた人

ひびようこ

管理栄養士・分子栄養学 栄養カウンセラー

一生ものの食習慣を半年で身につける
プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム主宰