管理栄養士・栄養カウンセラーのひびようこ です。(@youkohibi)
更年期では、疲労感を感じたり、やる気が起きないことが以前より増えてくることがあります。夕方は特に疲れが出やすいので、「ああ、これから夕ごはんを作るのか…」と憂うつになってしまう方も多いのではないでしょうか。
外食や買ってきてしまえば良いわけですが、毎回ではお金もかかりますし、家族がいる場合は現実的にはむずかしいですよね。
毎日の食事作りを楽ちんにする方法を使って、栄養はしっかりとりつつ手抜きをしながらやっていきましょう。
更年期に疲れやすいのはなぜ?
更年期の不調の中でも、疲れやすい・倦怠感・やる気が起きないというお悩みは多いです。基礎体力が落ちていることや、女性ホルモンの減少に伴って、自律神経のバランスが乱れることも原因の一つですが、これまでの食習慣や栄養素の不足で疲れやすさが出ていることも考えられます。
鉄やタンパク質の不足があるとどうしても疲れやすくなります。女性では生理が10代からありますし、妊娠出産でも鉄を多く必要とするため、鉄不足がベースにあるかもしれません。肉や魚介類・卵などのタンパク質も普段から意識していない限りは、女性では食べる量が少なく、必要な量を確保できていないことがほとんどです。
反面、パンやめん類、お菓子やジュースなど糖質を多くとっていると血糖値の乱高下が起きてしまい、だるさや気力に影響が出てしまうこともあります。
家事の中でも食事作りは大変
毎日の食事作りは買い物から始まって、かなり頭と体力を使う仕事です。食事のたび、1日1~3回繰り返すとするとかなりの重労働です。
在庫管理、買い出し、冷蔵庫に入れる、メニューを考える、切るなどの下準備、手順を考えて調理、盛り付け、配膳、片づけ、洗いもの
これらを全て一人で行うことを考えたら、「ご飯作りたくない」と思うのも無理はないです。
夕飯作りたくない!を乗り切る3つの方法
普段からシンプル調理のススメ
普段の食事から、なるべく手をかけずに調理することを意識してみましょう。複雑で手間のかかるメニューは余力がある時にすれば良いので、焼くだけ、炒めるだけ、野菜は洗うだけ、ゆでるだけ、切るだけなどシンプルに作れるものを組み合わせます。栄養的にはタンパク質が優先で、次いで野菜です。
疲れた時は一汁三菜を目指さなくても良いので、調理をがんばるよりも負担を軽くする方に意識を向けていきましょう!
調理しなくても食べられるものを買っておく
出したらそのまま食べられるもの、レンジで温めて食べられるものなども多くあります。これらを用意しておきましょう。日持ちがしないものもありますが、普段からお助け食品として使っても良いのです。
①パックごはんを常備しておく
めん類やパンなどで食事を済ませると糖質が多すぎたり、タンパク質が不足してしまうので、基本はごはん+おかずで食べるようにします。
②タンパク質を確保すること
食事が作れなくても、タンパク質を確保することが大事なポイントです。タンパク質がとれたらひとまずOKなので、作れなかったり市販品でも罪悪感を持つ必要はありません。
市販品を使う場合は添加物も気になるところですが、日頃から良さそうな商品がないか、スーパーやネットで見ておくと良いですね。
お肉は冷凍やチルドタイプなど。魚介類は刺身や練り物、缶詰などすぐ食べられてメインになりそうなものを活用します。
卵はゆで卵や目玉焼きなどを作るのも良いし、既製品も便利です。厚揚げや油揚げは焼くかレンジで加熱が必要です。
③食物繊維も簡単なものでとる
生野菜は洗うだけ、ちぎるだけ、切るだけで食べることができます。冷凍野菜も種類が豊富で、オクラやアスパラ、いんげん、れんこんなどもあります。
漬物も食べすぎなければOKです。海藻類もそのまま食べられるカップタイプが便利です。生で食べられる海藻サラダや、インスタントみそ汁にあおさ海苔を入れる、などおすすめです。
宅配も活用してみよう
最近では、宅配のミールキット(材料が届いて、レシピ通りに作る)やおかずだけの冷凍弁当なども豊富になってきました。管理栄養士や一流のシェフが監修していたり、メニューも豊富です。食事作りが辛くなってしまった時に期間限定で利用するのもおすすめです。
普段の食事作りがマンネリになってしまった時に活用すると、いつもと違った味付けやメニューを楽しめるきっかけにもなります。
私も時々利用していて、タンパク質のおかずメニューも豊富なのでおすすめです。
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まとめ
更年期には疲れやすさや、気力がわかないなど思うように動けないこともあります。食事は毎日のことなので作るのが億劫になるのはよくあることです。
しかし、それを放っておくと食欲の低下を招き、「これでいいや」と食べやすいものを食べていると、糖質はとりすぎ・必要な栄養は不足ぎみになっていきやすいです。栄養の過不足は不調の原因にもなるので、さらに食事が作れないというループに陥らないよう、普段から体力を温存=手抜きも意識しながらやっていきましょう。家族に協力してもらったり、外食も利用しながら、しっかり栄養をとっていきましょう。