便秘の解消 40代からはじめる腸活

管理栄養士・栄養カウンセラーのひびようこ です。(@youkohibi)

女性の悩みで多い便秘。逆に下痢や軟便でお悩みの方もいらっしゃいますが、普段栄養カウンセリングを行っていても便秘の方が圧倒的に多いです。

毎日排便があるのが健康な状態です。排便が3日以上なかったり、便が硬くて量が少ないなどを感じるようなら便秘の状態です。毎日出ているとしても、下剤を飲まないと出ないということもあります。

便秘があると、なんだかスッキリしない、身体が重い感じがする、お腹がぽっこりする、太りやすいなどを感じると思います。腹痛や膨満感、食欲不振などが起きてきたり、肌荒れや肩こりにもつながると言われています。これから便秘を解消して、不調なく過ごせるようにしていきましょう。

便秘を解消しよう

便は食べたものの残渣や腸内細菌、腸の粘膜のはがれ落ちたもの、水分からできています。本来、毎日排泄されていくものが長く留まってしまうことは腸内環境を悪くしてしまいます。腸内環境が悪くなると、脳や全身に影響があるということが最近ではわかってきています。

便秘にもタイプがあり、人によって状態が異なります。便秘を解消するためにできることをしていきましょう。一般的に言われていることが、もしかすると自分には合っていないかもしれません。詳しく見ていきましょう。

40代からの腸活 腸をきれいにするには

40代からの腸活をおすすめする理由は、アンチエイジングにも腸内環境が大きく影響するからです。

腸の影響が出るところ 

  • 免疫
  • 脳のはたらき
  • ホルモンバランス
  • 太りやすくなる
  • 美容

更年期からは女性ホルモンの減少を迎えるため、自律神経バランスも乱れやすくなって不調が出やすくなります。腸を良くしておくことでその影響を小さくできるかもしれません。

一般的に腸活というと、大腸の腸内細菌バランスのことが多いですが、ひと口に腸と言っても食道から直腸まで全てが腸です。

腸は栄養を消化・吸収、そして排泄するところでもあります。食事が大事=まず腸が大事ということです。腸の状態が良くなければ、せっかく食べたものが利用できない、むしろ腸内環境を悪化させる原因にもなり得ます。

発酵食品をとればいい?

腸活というと「発酵食品が良い」というイメージが大きいかもしれません。ヨーグルトや納豆やキムチ、ぬか漬け、酵素ドリンク、麹、甘酒などが良く知られている発酵食品です。

発酵食品をとることでお腹が張ったり、臭いおならが出る、膨満感、ゲップ、胃酸の逆流などを感じる人は、SIBOといって小腸内で細菌が異常増殖している状態かもしれません。腸の中で異常発酵が起きている可能性があるため、発酵食品を控える必要があります。このような症状を感じたら、一旦発酵食品をやめてみて様子を見ましょう。

お腹に良い菌をとるには

乳酸菌飲料をとっている方も多いですが、乳酸菌自体よりも甘味料の配合量が多く、血糖値の乱高下を起こしてしまいます。糖質オフの商品を選んだとしても、逆に人工甘味料が腸に良くないということがあるため乳酸菌飲料は控えることをおすすめします。

お腹に良い菌をとるとしたら、医薬品やサプリメントの乳酸菌を試してみるのもおすすめです。ずっと同じ商品をとり続けるよりは、いろいろなものを試していくと自分に合うものが見つかるかもしれません。

そして、悪玉菌が増えないように気をつけることです。菌が死んでしまうことを避けることも大事です。特に、抗生物質を飲むと悪い菌だけでなく良い菌も全て死んでしまうので、慎重に扱いましょう。

自律神経を整えないと腸は動かない

腸の動きは自律神経によって調節されています。交感神経が優位だと、身体は緊張している状態なので腸の働きが低下してしまいます。

交感神経ホルモンは、ストレスの他、血糖値の乱高下や、カフェインをとることでも優位になります。便秘でお悩みの方は、甘いものやカフェイン飲料を控えていきましょう。糖質過多にならないよう、おかずでタンパク質(肉魚卵豆)をしっかり+野菜を優先しましょう。

食物繊維にも種類がある

食物繊維は大きく分けて2種類のものがあります。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維です。どちらも腸内環境には良いものですが、人によって合う合わないがあります。水溶性の食物繊維がとくにおすすめです。

便秘解消のミネラル マグネシウム

便秘薬にはマグネシウムが配合されているものが多くあります。食事からマグネシウムを十分にとるのは大変で、意識していないと不足しやすいミネラルです。多く含むものを積極的にとるようにしましょう。

便秘を解消する飲み物

便秘の人で圧倒的に不足しているのが水分です。便秘に効くお茶などもありますが、お茶には利尿作用があるため、かえって逆効果になっているかもしれません。一番良いのは水を飲むことです。

カフェイン飲料については利尿作用と、自律神経バランスが乱れるため減らしたり、控えていきましょう。

カフェインと思っていなくて何気なく飲んでいることがあるため、普段飲んでいるものがどうなのかを確認してみましょう。

まとめ

頑固な便秘を何とか改善するためにはまず、自律神経を整えることが先決です。腸活というと発酵食品や食物繊維を多くとることに意識が向きがちですが、そもそも腸がしっかり動いていなければ便秘を解消することはできません。

忙しくしていたり、ストレスが多くても交感神経優位になりやすいので、生活リズムや働く環境、考え方を緩めることも大切です。食事や飲み物の影響もあるので併せて取り組んでいきましょう。どんな方法が自分に合っているか試してみるのをおすすめします。

この記事を書いた人

ひびようこ

管理栄養士・分子栄養学 栄養カウンセラー

一生ものの食習慣を半年で身につける
プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム主宰