管理栄養士のひびようこです。更年期の様々な不調は毎日の食事・栄養のとり方、生活習慣を見直すことでコントロールしていける可能性があります。
更年期障害とは
月経が完全になくなる「閉経」の前後5年間、合計約10年間のことを言います。
45歳~55歳くらいが平均的ですが、その前の35歳くらいからをプレ更年期と呼ぶこともあり、人によって早かったり遅かったり個人差があります。
女性ホルモンが減ったり、アップダウンでバランスが崩れることによって身体に影響が出てきます。その影響が大きく不調が出てくることを「更年期障害」と呼びます。ひどいと日常生活に支障が出たり、治療が必要になることもあります。
更年期は誰にでもやってきますが、症状のあらわれ方は人それぞれ。不調が多く出る人もいれば、月経周期の変化だけで特に何も感じずに過ごす人もいます。
この年代は子育てや仕事、親の介護など生活環境の変化のあるタイミングであったり、日々の忙しさやストレス、食事などの生活習慣や体質などがいくつも重なって、心と体に影響が出やすい時期です。
- 家事・子育て
- 仕事
- 親の介護
- 生活環境の変化(子供の独立、離婚なども)
- ストレス
- 食事・生活習慣
- 持病や体質
更年期によくある不調
更年期の症状は多岐に渡ります。あらわれ方にも個人差があり、少し気になる程度から、辛い思いをしていて病院にかかっているなど人それぞれです。
若いころからある不調で当たり前になっていたり、1つや2つでは気にならないかもしれませんが、いくつも重なってくると「あれ?おかしいな」と気づきます。
- 生理が不順になってきた
- だるい・疲れやすい
- 肩こり、頭痛、手足の痛みがある
- 寝つきが悪い・眠りが浅い
- 頭痛がよくある
- 怒りっぽい・イライラする
- くよくよしたり、憂鬱になったりする
- 急に大量の汗が出る・汗をかきやすい
- めまいがよくある
- 息切れ・動悸がする
- 顔がほてる
- 吐き気がよくある
更年期を快適に過ごすには
更年期の症状はホルモンバランスの変化によって起きるとされていますが、自分である程度対策していくこともできます。まずは食事と生活習慣を見直していきましょう。
食事を見直す
体の材料であるタンパク質を中心に栄養をとっていく食生活に切り替えていきましょう。
体に必要な栄養が十分にとれていないと、材料不足や自律神経のバランスが乱れて不調が起きやすくなります。特に、タンパク質が少なく糖質が多い食事をしている方は、血糖値の乱高下が起きやすく、自律神経バランスにも影響が出やすいです。
生活習慣を見直す
日々の小さな生活習慣の乱れをピックアップし、できそうな部分から改善していきましょう。
例えば、「朝は時間がないから食べずにコーヒーだけ飲んで仕事に行く」の背景には、「朝は起きられない」という問題点があります。夜更かしや寝酒などが習慣化して起きられないのであれば、まずは行動を変えることが必要です。
いつも通りの生活習慣が体の負担になり、結果として更年期障害を引き起こします。
まとめ
少しの不調もいろいろ重なってくると辛くなってきてしまいます。病院に行って薬をもらう他に、規則正しい生活、バランスの良い食事、ストレスを溜めないようにするなど自身で取り組んでいく必要があります。
更年期の不調の多くが食事のとり方・栄養とも関係しています。今の体調と食事や生活習慣を照らし合わせて、少しずつ実践することで新しい自分を作っていくことができます。
年齢とともに「歳だから」とあきらめるのではなく、食事や生活習慣を見直すことで、ご自身の体調やメンタルを整えていきましょう。