遅い昼食が不調の原因に?更年期女性のための補食対策

管理栄養士・栄養カウンセラーのひびようこです。(@nourish.hibi)

「プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム」の参加者様の事例で「お昼が遅くて」という事例についてご紹介します。

パートで勤務しているのですが、10時~14時の勤務で昼食をとる時間がありません。その時間帯は仕事も多忙なのでトイレに行く暇もないくらいです。家に帰ってからお昼を食べますが、その後どっと疲れが出てぐったりしてしまいます。お菓子も食べたくなってしまいます。

プレ更年期・更年期のための食習慣プログラムの参加者さんの中でも、昼にかけてのパート勤務や、医療関係の業種、時間関係なく多忙な業種などで、「お昼どころではない!」という方はけっこう多いです。同じように悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。

遅くなってしまう昼食が更年期に与える影響とは?

毎日の仕事時間はずらすことがむずかしく、仕方のないことですが、そのままにしていると自分の身体はだんだんと疲れやすく、不調が起きやすくなってしまうかもしれません。

仕事や日常の忙しさによる食事時間の不規則さは、不調の一つの要因と考えてください。 昼食を食べる時間が遅くなるとエネルギー不足や血糖値の乱れが起こりやすく、疲労感や不調が出やすくなります。仕事の都合で昼食が遅くなるのが毎日続く方は、自分の身体にどう影響しているかをよく見ていきましょう!

「仕事中は水分をとるのもままならない」「トイレさえ行けない」という方もいらっしゃいます。そのような環境で仕事するのはすごく無理していることになります。転職するわけにもいきませんから、対策が必要です。

もしくは、自分がそう思っているだけで聞いてみたら意外とOKだった!ということもあります。体調管理のために水分や補食をとることはとても大事なことです。どんなに多忙な仕事だったとしても、小休憩・トイレ休憩は時々取りたいです。

更年期の不調と血糖値の維持・ホルモンバランス

多くの更年期の女性で起きやすい体調不良は、女性ホルモンのエストロゲンの減少が原因と言われていますが、それだけでなく、同時に自律神経バランスの乱れや栄養の過不足から起きていることが考えられます。

特に、身体の材料となるタンパク質の不足は鉄分や他ミネラル・ビタミンの不足にもつながります。身体に必要な栄養が不足することで不調が出やすくなります。

また、糖質を多くとっていて血糖値の上がり下がりが激しくなると、自律神経の交感神経ホルモンなどの働きによって血糖値を維持しようとするため、身体が緊張状態に傾いてしまい疲労しやすくなります。つまり、食事のとり方によってはホルモンバランスが乱れ、体調にも影響するということです。

血糖値の変動は、糖尿病ではない元気な人でも起きていますから、私は大丈夫ということはありません。「食事くらいでまさか」と思うかもしれませんが、1食の食事で何を食べるかの影響は意外と大きいのです。血糖値の乱高下があると、イライラしたり、頭痛が起きやすくなったり、手指が冷える・震えるなどのサインが出てくるのでチェックしてみましょう。

昼食が遅くなるなら補食で対策を

どうしても昼食が12時以降、13時や14以降になってしまう場合、体調管理のためには補食を取り入れるのをおすすめします。補食を上手に活用することで、血糖値を安定させ、エネルギー不足を防ぐことができます。ホルモンの無駄遣いを防ぐこともでき、自律神経バランスを整えていくことにつながります。

補食におすすめの時間帯は、朝食と昼食の間ですが、仕事中が無理な方は出勤直前・退勤直後がおすすめです。栄養があり手軽に食べられるものをおすすめします。どんなものが良いかを一緒に見ていきましょう。

忙しい仕事でもとりやすい補食の選び方

忙しい仕事の合間でも補食を取り入れることは可能です。 栄養のとれる軽食を選び準備しておきましょう。補食は長時間の仕事中でもエネルギーを持続させたり、集中力を持続するのにも役立ちます。仕事後にどっと疲れが出るのを防ぐこともできます。


仕事の影響で体調を崩さないために 

仕事の影響で体調を崩さないためには、食べたり飲んだりするタイミングを見て補食を取り入れるのをおすすめします。低血糖状態になるのを避け、エネルギー切れにならないようにします。

仕事のパフォーマンスを維持していくためにも体調管理は必須です。そして、いざお休みの日に日頃の疲れや不調でぐったり…ということなく、元気に自由に活動できるように。毎日の食習慣で整えていきましょう!

食の質を高める栄養素:タンパク質、ビタミン・ミネラル

更年期女性にとって、タンパク質やビタミン・ミネラルは身体を維持するために欠かせない栄養素です。

タンパク質は私たちの身体を維持する最重要の栄養素です。特に更年期に入ると筋肉や骨密度などが減りやすくなるため、極的に摂取する必要があります。また、各種ビタミン・ミネラルも同時に必要です。多くのビタミン・ミネラルはタンパク質の食品中に多く含まれているで、タンパク質を意識してしっかりとっていきましょう。(※ビタミンCや葉酸などはタンパク質には少ないため、野菜などからとる必要があります。)

生活や食事の習慣とおやつの関係

仕事のリズムに合わせて、食事と生活習慣を見直すことが健康維持には欠かせません。毎日の食事の質とタイミングを意識することで、不調が出るのを防ぎ、安定した体調をキープすることができます。仕事中や仕事の前後の補食や、昼食に何を食べるのかは、長く元気に働くための鍵となります。

朝や昼の食事が軽めだと、どうしても甘いものやお菓子が欲しくなる傾向があります。それは必要な栄養が摂れていないことや、女性の鉄不足、エネルギー切れを起こしているなど、身体の状態からの欲求で欲しくなってしるのかもしれないのです。

「パートから帰ってきた後、甘いものやお菓子などをドカ食いしてしまう」という方も多くいらっしゃいます。好きだからというより、どうしても欲しくなってしまって抗えないという状態のことが多いです。

ですが、毎日のように食事は軽めでお菓子を食べていたら・・・やはり体重・体脂肪は増えていきますし、疲れや不調が出やすくなり、老化も早まります。虫歯や歯周病など歯へのリスクも上がります。

「どうしてお菓子が欲しくなるのだろう?」と一度立ち止まって考えてみてほしいのです。それには、遅くなる昼食が大きく影響していることが考えられます。ぜひ対策していきましょう!

まとめ

不調のある更年期女性に多い、仕事で昼食が遅くなってしまう場合の対策について詳しく解説しました。

プレ更年期・更年期のための食習慣プログラムの参加者様では、「対策してみたら体調が整ってきました!」という感想をいただいています。

人により仕事の時間や環境は様々ですが、できることは必ずあります。補食を賢く活用することで不調のない毎日を過ごすことができます。

お昼が遅いのは仕方のないことで、当たり前になっていました。でも不調になりやすい原因の一つだと知り、補食を取り入れてみました。

仕事中に何かを食べる・飲むというのは「できない」と思っていましたが、できることを続けていったら、午後にぐったりすることが減りました。

朝食が朝早いのに、昼食が13時~14時というのは身体に無理をさせている状態なのが良くわかりました。自分のための補食を続けていこうと思います!

今回の事例では、補食をとることで「ぐったりすることが減った」という変化がありました。仕事中でもとれる補食を用意しておくこと、時間を見て早めに対策することが大事なポイントです。

不調を1日の生活リズムから俯瞰して見てみると、具体的な対策方法がわかることがあります。仕事時間は自分では調整しにくく生活習慣の中心になる毎日のことなので、その中で体調を崩さないよう大切に考えます。

そうしなければ、元気に長く働くことはできませんし、仕事の疲れから余裕をなくせば、他にも影響が出てきてしまいます。「仕事が忙しくてそれどころじゃない!」という人ほど、対策が必須です。

講座や個別相談の中では具体的なアドバイスを行っています。同じようにお悩みの方はぜひ、プレ更年期・更年期のための食習慣プログラムで取り組んで、お悩みを解消していきましょう!

この記事を書いた人

ひびようこ

管理栄養士・分子栄養学 栄養カウンセラー

一生ものの食習慣を半年で身につける
プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム主宰