ストレスが溜まった時には何を食べればいい?見直すべき食生活のポイント

現代はストレス社会とよばれることが多くあります。
仕事でもプライベートでもさまざまなことによって、多くのストレスを抱えながら何とか生活をしているという方は多くいるでしょう。

しかし、ストレスを我慢したまま生活を続けていると、体に支障をきたす病気を発症してしまったり、うつなどの心の病を患ってしまう可能性もあると言われています。
そのため、ストレスを解消することは健康的な生活をするために重要なポイントとなっています。
そこで今回は、ストレスが溜まった時にぜひ見直したい食生活のポイントについて見ていきましょう。

ストレスが溜まっている時に見直したい生活習慣

現代人はただ生活をするだけでもストレスを溜めやすい環境に置かれていると言われています。
そのため、普段からストレスを解消しなければいけないと考えられていますが、なかなかその行動ができていない方も多くいるでしょう。

そのような方に見直してもらいたいのが、生活習慣です。
普段当たり前に行っている行動が、ストレスを溜めやすい体を作ってしまっている可能性があるため、注意が必要です。
そこでここからは、ストレスが溜まってしまっている時に見直したい生活習慣について見ていきましょう。

バランスのよい食事

最近はコンビニ弁当やインスタント食品など手軽に食べられる食品が多く出現してきています。
そのため、忙しい方の場合はそのような食品を日々食べているという方も多数いるようです。

しかし、このような手軽な食事は栄養バランスが偏っており、私たちの体に必要な栄養素がすべて含まれているわけではありません
そのため、現代人の多くは必要な栄養素をすべて摂取することができていないと言われています。

栄養の不足は体や心の不調につながりやすくなってしまうので、ストレスが溜まりやすい状態になってしまいます。

睡眠不足

睡眠不足になると、ストレスが溜まりやすくなると言われています。
もちろん仕事が忙しくてなかなかゆっくりと眠ることができないという方もいると思いますが、最近はスマホで手軽に多くの情報を獲得することができるようになったため、動画やネットサーフィンを楽しんでいるうちにあっという間に時間が経ってしまい、気付いたら睡眠時間が短くなってしまっていたという方も多いのではないでしょうか?

このような状態が続いていると、寝ている間に体が疲労を回復することができなくなってしまい、体にも心にも大きな負荷がかかってしまうため、注意が必要です。

運動不足

ストレスが溜まっている方は、運動量が足りていないと言われています。
運動を行うことで体の細胞を活性化することができますし、肥満等を防ぐこともできます。

その上、適度な運動はストレス軽減効果も期待できるのです。
このことから、運動不足になっていることによってストレスを解消することができずに、抱えたまま生活している方が多数いることが分かります。

特にデスクワークの方は必然的に運動量が減ってしまうため、意識的に運動を行うことが重要となります。

ストレスを溜めない体を作るには食事が重要!

ストレスを解消してより充実した生活を送るためには、「食事」「睡眠」「運動」の3つの要素が必要となります。
その中でも重要なのが「食事」です。

私たちの体は、普段から食べた食べ物によって作られます。そのため、食事によって必要な栄養素を摂取していなければ、ストレスに体も心も負けてしまいます。
きちんとバランスのよい食事をとることによって、ストレスのない生活を送ることができるでしょう。

ストレスに効果のある栄養素

ではここからは、ストレスに効果のある栄養素についてご紹介していきます。
このような栄養素をしっかりと摂ることによって、ストレスで悩むことはなくなり、快適な生活を送ることができるので、ぜひ意識して献立を立ててみてくださいね。

ビタミンC

ビタミンCは抗ストレス効果のあるホルモンを生成するのに使われる栄養素です。そのため、ストレスを軽減するためには摂取したい栄養素の1つです。

ただ、ビタミンCは水溶性なので、たくさん摂取してもその多くが数時間で外に排出されてしまうので、体内のビタミンC量を維持するのが難しいと言われています。
その上、ストレスを受けることによって、体内のビタミンCは減ってしまうのです。
そのため、1日3食の食事の中でこまめにビタミンCを摂取しておく必要があると言えるでしょう。

ビタミンCが豊富に含まれている食べ物は、ピーマンやパセリ・果物です。
特に柑橘系には豊富に含まれているので、食事の際に果物を添えるようにしたり、スムージーなどにして飲むようにするといいでしょう。

ビタミンB

ビタミンBは、体の中に摂取されたブドウ糖をエネルギー源に変えるために欠かせない栄養素です。
ブドウ糖は脳を動かすために必要な栄養素なので、不足すると集中力がなくなってしまったり、ストレスが溜まりやすい体となってしまいます。

その上、ビタミンB6は「幸せホルモン」と言われることもあるセロトニンというホルモンを作るのに欠かせない成分です。
ビタミンB6を摂取することによってより幸福感を感じられるので、ストレスを解消することができると言えるでしょう。

また、ビタミンB群は相互に作用して働くので、さまざまな栄養素をバランスよく摂取しておくことが重要です。
ビタミンB群を豊富に含む食べ物には、豚肉・レバー・にんにく・魚類等があります。
その中でもビタミンB6が豊富に含まれているのは、サンマやイワシ・マグロ・しょうが・レバー・にんにくです。そのため、このような食材をバランスよく調理して食べるといいでしょう。

テアニン

テアニンとは、アミノ酸の一種で心を落ち着かせる効果があると言われている栄養素です。
テアニンは、体の中に入ると副交感神経を刺激します。
そのため、脳や体がよりリラックスできる状態を作ることができるので、ストレスを軽減することができると言われています。

また、テアニンには睡眠の質を高める効果もあります。睡眠の質が高まれば、寝ている時間に体も心もしっかりと休養をとることができるので、ストレスを軽減して日中に活動的に行動することができるでしょう。

テアニンを豊富に含んだ食材は、緑茶や抹茶です。
ただ、テアニンが含まれている緑茶は玉露等の茶葉から入れたものに限られています。
コンビニ等で手軽に購入することができる緑茶にはほとんどテアニンが含まれていないので、朝夕に自分でお茶を入れて飲むようにすれば、定期的にテアニンを摂取してリラックス効果を感じることができるでしょう。

タンパク質

タンパク質は体を作るのに必要な栄養素と言われており、三大栄養素の1つでもあります。
そんなタンパク質の中の一種であるフェニルアラニンやトリプトファンといった必須アミノ酸は、ドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質を作るために必要な栄養素となっています。

ドーパミンは自分の考え方をポジティブにすることができたり、より集中力を高める効能があるホルモンです。
また、セロトニンは幸福感を感じることができるホルモンとなっています。

そのため、しっかりとタンパク質を摂ってホルモンを分泌させることによって、ストレスを軽減して意欲的に活動することができるようになるでしょう。
タンパク質が豊富に含まれている食材は、肉や魚・チーズ・卵・牛乳などです。
普段から積極的に食べることによって、ストレスを解消することが可能でしょう。

乳酸菌

乳酸菌をとることによって、腸内環境を整えることができるということは多くの人が知っているでしょう。
腸内環境が整うと、お腹の調子がよくなってより効率的に消化できるようになるだけではなく、メンタルの不調にも効果があることが知られています。

腸内細菌のバランスが崩れると、ストレス耐性が下がることが分かっています。
また、腸内の善玉菌が増えれば副交感神経が優位になり、精神的にリラックスすることができると言われています。
そのため、きちんと乳酸菌をとっていれば、心も体も健康にすることができると言えるでしょう。

乳酸菌が豊富に含まれている食材は、牛乳やチーズ・ヨーグルトなどの乳製品やキムチ・納豆・味噌などの発酵食品です。
どれも普段の生活の中で摂取しやすいものとなっているので、積極的に取り入れるようにしましょう。

葉酸

葉酸は妊娠中の方が積極的に食べるべき食材だと言われています。
しかし、妊婦だけではなく、普段の食事で取り入れたい栄養素です。

葉酸はビタミンB群の一種であり、さまざまな栄養素を合成して細胞を活性化させるのに欠かせない栄養と言われています。
そのため、栄養をしっかりと摂れば、体に必要なホルモンを効率的に生成することができたり、体の中に必要な栄養を十分に作って体調を整える効能が期待されています。

葉酸が豊富に含まれている食材は、ほうれん草や春菊などの緑黄色野菜や大豆製品、レバー等です。
現代人は緑黄色野菜を食べる量が少ないと言われているため、普段から葉酸不足になっている人が多くいます。
そのため、できるだけ日々の食事に緑黄色野菜を含めて食べるようにしておいた方がよいでしょう。

まとめ

いかがでしたか?現代人はストレスが溜まりやすい生活をしている方が多いです。しかし、ストレスが溜まった状態を放置しておくと、さまざまな病気を発症してしまうリスクが高くなってしまいます。
そのため、ストレスがたまらないような体を作ることが重要となります。

特に日々の食事は重要だと言われています。
食事によってストレスを解消したりストレス耐性を高められる栄養素をしっかりと摂取しておけば、普段から精力的に活動を行うことができるでしょう。
ぜひこの機会に自分の普段の食事を見直し、より健康な体作りを始めてみてはいかがでしょうか?

この記事を書いた人

ひびようこ

管理栄養士・分子栄養学 栄養カウンセラー

一生ものの食習慣を半年で身につける
プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム主宰