我慢はもう終わり!更年期の賢い食べ方

管理栄養士・栄養カウンセラーのひびようこです。(@nourish.hibi)

「プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム」の参加者様の事例で「食事の我慢をするのがつらい」というお悩みについてご紹介します。

食事が大事だと思って自分なりに考えていろいろ気をつけているけれど、大変なのでつらくなってきてしまう。時々反動でおかしを一気に食べてしまったり、外食で糖質を多くとりすぎてしまって自己嫌悪になることがある。食事に気をつけることは何かを制限することだと思うので、私でにはできないと思ってしまう。

プレ更年期・更年期のための食習慣プログラムの参加者さんでも、最初は食事制限が厳しいのではないかと不安に感じていた方が多かったです。同じように心配されている方はぜひ参考にしてみてください。

更年期の賢い食べ方で、我慢はもう終わり

更年期は女性の一生の中で必ず迎える避けられない期間ですが、更年期を迎えるにあたって「食事の我慢」が必要だと考えていませんか?

あなたがもし食事制限によるストレスや不安を抱えているなら、そうではないことを知って賢くポイントを押さえた食べ方を身につけて欲しいのです。「制限」ではなく、積極的なアプローチとして考えていきましょう。もっと楽な気持ちで、もっと健康的に過ごせる食事のポイントをお伝えします。

 

多くの女性が更年期に入ると、体重の変化やホルモンバランスの乱れによる影響で疲れやちょっとした不調を感じやすくなります。年齢のせいや、老廃物が溜まっているなど考えて、食事制限によるダイエットやファスティングを試みがちですが、それは本当に正しい選択でしょうか?ここでは、更年期における食習慣の誤解を解き、健康を維持しながらシンプルに食事する方法を探ります。

食事制限の落とし穴

食事に気を付けることは健康管理や体重管理につながることは間違いないのですが、「食事制限」と思ってしまう方がとても多いです。「バランスの良い食事」「ヘルシーな食べ方」のイメージで、「そうしなければならない」と思うかもしれません。しかし、この考え方で行う食事のとり方では栄養不足や気持ち的なストレスにもなり、更年期の症状を悪化させる可能性があります。食事制限の影響と、どのようなアプローチをしたら良いかについて詳しく見ていきます。

食べ方の習慣を変えて更年期対策する

更年期における食生活の改善は、単に健康的かどうかよりも、身体の材料やエネルギー源として「何をどのくらい食べるか」に注目することが重要です。栄養の情報は溢れていますが、一番の土台としてこのポイントを知っているかどうかで日々の食事が全く違うものになります。

食べ方を意識していない限り、多くの方では糖質の多い食事をしていることがほとんどです。しかし、身体の材料は何か?と考えると、タンパク質(肉・魚・卵・豆)が重要なこと、毎日の摂取量が少ないことに気づきます。そして同時に、糖質(ごはん・パン・麺・お菓子・ジュース・果物など)が必要以上に多くなっていることが起きていることにも気づきます。

タンパク質の食材には、ビタミンやミネラルも含んでいるため、摂取量が少なければビタミン・ミネラル不足を招きます。もう一方、糖質が多いとビタミン・ミネラルの消費が多くなるので、ますます不足となってしまいます。

我慢ではない食べ方を身につける

健康のための食生活を続けるには、食事を制限したり我慢することは逆効果です。減らすほど、がまんするほど後で反動が起きやすくなりますし、「やっぱり無理」と苦手意識ができて再トライが難しくなります。長く続けられる習慣にするには、無理をしすぎないことが重要です。

もしもあなたがよく食べたくなるものが糖質のメニューやお菓子なのだとしたら、タンパク質の不足やエネルギー切れをしていて欲しているのかもしれない、と考えてみてください。

糖質は悪者ではなく適量必要なものです。よく、「糖質制限しています」という方が、ごはんをゼロにしているとお話されることがあります。それでは1日の活動のエネルギーを確保することができません。体脂肪が多いとしても、すぐに体脂肪がエネルギー源をして使えるかどうかもわかりません。その場合、筋肉を壊したり、せっかく食べたタンパク質をエネルギー源をして使ってエネルギー産生が行われてしまうのです。

我慢をして糖質制限していると、糖質メニューやお菓子への欲求が逆に強くなり、ある時はドカ食いしてしまうことも。そうすると血糖値は急上昇・急降下するため身体への負担も大きくなりますし、それによって不調が出やすくなってしまいます。

「日頃控えているから今日はいいか」と思いつつ、罪悪感も抱えているという複雑な心持ちになりますから、我慢しすぎも良くないのです。良い・悪いというどちらかの考えでなく、自分にとって良い方法を身につけていくことが必要です。

考え方のポイントとして、「糖質を控えなければいけない」と考えるのではなく、「タンパク質を先にしっかり食べたほうが良い」と置き換えてみてください。そうするとおのずとこのようなバランスになってきます。

わかりやすく例えるとラーメン。麺1人前と、具材に卵・チャーシューが含まれています。タンパク質もとれていますが1食に必要な量にまでは到達していません。糖質とタンパク質の量のバランスを見てみると麺の方が量が多いですね。そしてラーメン1杯を食べたら多くの女性ではお腹がいっぱいだと思います。この食べ方だと糖質過多・タンパク質不足となってしまいます。

麺類やパン食だとそれだけで完結してしまうため、できるだけご飯食を基本にしておかずにタンパク質をとるようにしていくのをおすすめします。

この食べ方の基本があれば、むずかしく考えることはありません。我慢するのではない食べ方をぜひ身につけてください。パンだけ・麺だけの食事ではなく必要なのはタンパク質おかず、そして量の確保です。野菜は適宜用意できるものでとっていきましょう。野菜中心・野菜ファーストではないことを掴んでくださいね。

まとめ

プレ更年期・更年期のための食習慣プログラムの参加者様には、徐々に身体の変化が現れてきます。個人差はありますが、自分の身体の状態を見ながら「何をどのくらい食べるのか」を調節していけると大きく不調が出ることが減ってきます。

タンパク質を意識してとるようになったら、甘いものへの欲求や食べる量が減ってきました。最初はお菓子をたくさん食べていたので多少我慢しましたが、今は我慢しているわけではありません。「食べてはダメ」と考えるとつらくなりますが、適量でとると考えると気持ちも楽になりました。なるべく栄養の摂れるおやつを考えて選んだりするのも楽しくなってきました。体調やお腹の調子も良くなり、吹き出物も出にくくなったので、新しい食習慣を身につけてよかったです。

今回の事例では、お菓子がやめられなかった方が食べなくてもよくなってきたという変化をお伝えしました。どこか罪悪感を持ちながら食べるのはさみしいことです。お菓子を食べるならば、とびきりおいしいものを、量や頻度に気をつけながらおいしく楽しんでほしいと思います。

その量や頻度などは講座で詳しいことをお伝えしています。1人で食習慣を変えるのはなかなか大変なことなので、トライしてみたい方はサポートがああります。ぜひプレ更年期・更年期のための食習慣プログラムに参加して一緒にやってみましょう!

この記事を書いた人

ひびようこ

管理栄養士・分子栄養学 栄養カウンセラー

一生ものの食習慣を半年で身につける
プレ更年期・更年期のための食習慣プログラム主宰